あつしの振りかぶって投げました日記
2009/3/12の日記
戻る
失敗は掛橋
この前、高校時代に肘のリハビリでお世話になった病院の理学療法士の先生から職場転勤するとのメールが来ました。
この先生は本当にお世話になったので悲しかったんですが思い出が蘇ってきました。
京都出身でスポーツと平井堅をこよなく愛する人でした。
最初はとにかく面白いなぁというイメージでした。イロイロな話してくれたり体の作りを教えてくれたり。先生の影響で一時期、理学療法士を目指した事があるくらいです。
練習よりきつかったリハビリもありました。
先生は常に
『肘がダメなら今のうちに他の部分を鍛えなきゃ!』
って言ってました。
それは僕自身も沢山キツイリハビリを乗り越えて行くうちに気付きました。
最初はキツすぎてリハビリ行きたくない日もあったのです。要はもう投げられるようになるとは自分で思っていなかったくらいの怪我だったから。ベッドで涙を流してコーチにマネージャーになりますって言った事もありました。
だけどその先生が言ったんです。
『片桐君は必ず投げられるようになるし前以上の球を投げられる。』
自信満々にこう言い放ったんです。
最初僕は信じられませんでした。
でも先生の熱意や人間性に吸い込まれるようにリハビリや自宅トレーニングに励みました。
来る日も来る日も腹筋1000回。背筋1000回・・・。
そして高校3年の北北海道大会準決勝。9回のマウンドに立ちました。
忘れもしないあの1イニング。
負けて涙を流しました。
でもそれ以上に得た事や感じた事が大きかった。沢山の人に支えられ励まされた高校生活。
そして一つの答え。
『怪我をしてよかった。あの日肘が折れてよかった。』
先生に出会う事もこの素晴らしい経験も怪我があったから。
失敗から生まれるドラマ。
失敗は財産を作る掛橋です。
痛い経験の裏には本当の喜びがあるはず。
さぁみんな。胸を張れ。転んだっていいさ。転んで初めて変わる景色に輝きがあるかもしれない。
戻る