あつしの振りかぶって投げました日記
2009/3/27の日記
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大切な事 2
そこにはガタイのいい体に沢山の管を付けられたkの姿。
顔面は腫れ上がり息をするのがやっと。
肩を大きく大きく動かして息をするkを見てそこで初めて我慢していたものが僕の目から溢れ出た。
大きな手を強く握るとすごい力で僕の手を握り帰してくる。
3人で声をかけると心拍数が上がる。
kの母が泣きながら
『わかるんだね。』
『わかりますよ。わからないと困りますよ。なっ?』
僕は泣きながら答えました。
必ずまた会いにくる。
そして僕は翌日札幌へ向かった。
1日が長く感じた。いつになってもkの事を考えていた。母に何度も連絡をとった。
そんなある日。母からkが目を覚ましたと連絡があった。
急遽帰る事にした。
そして面会。
そこには元気なkの姿。でもやはり悩には障害が残るとの事だった。
kの母が
『誰かわかるかい?』
と言うと何秒か僕を見つめて
『・・・。あっちゃん。』
そして僕は泣いた。ぽろりと一滴だけ泣いた。
嬉しかった。名前を呼ばれてこんなに嬉しい事は二度とないだろう。
そして僕が質問した
『今1番したい事は何だ?』
彼は笑顔で
『じゅうどー。』
と答えた。
その時僕の物事に対する意識が変わった瞬間だった。そしてきっと人生が変わった瞬間でもあった。
命は奇跡です。
当たり前にあるものだければ1番大切にしなければいけないもの。
彼は一生重い荷物を抱えながら生活をしなくてはなりません。でもそれは神が彼だから乗り越えられると判断したからだと僕は思う。
彼が大切な事を教えてくれた。命をかけて。僕はそう思っている。
あなたの大切なものはなんですか?
それぞれに大切なものがあると思います。
大切な人、大切なもの、大切な思い出。それぞれがそれぞれに抱いている大切なもの。
なんだっていい。大切なものを持ちましょう。そしてそれを輝かせましょう。
それはあなたならできるから持つ事もできる。大きさではありません。いかに光を放っていて周りを輝かせられるのか。
そしてそれを持っていると誰かが笑顔になり時には喜びの涙を流します。
それが生きると言う命の成長だと思います。
命のタネ。ありがとう。
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